IKEのカードゲーム雑記

カードゲームについて不定期に意見を垂れ流す雑記です

【COJ】勝てる種族デッキのつくりかた

2回続けてカードゲーム全般に対する話題を続けてましたが、今年の締めはCOJ特化記事。

今回のテーマは「“勝てる”種族デッキのつくりかた」です。

「勝てる」をあえて強調してるのには理由があります。
それは全国対戦の対面に出てくる種族デッキがあまりに「惜しい」ものばかりだったからです。
『何故、あとひと押しで勝てるのに、そこで(構築が)止まってしまうのか…』と。

そうしたデッキのほとんどに共通する問題点があるのですが、どうやら多くの人は気づいていないようです…

そういう人に向けて、(自論ですが)「種族デッキを強くつくるコツ」を伝えていければと思います。

勝てる種族デッキのつくりかた

デッキを構成する6要素

さて、いきなり本題に入る前に「COJにおけるデッキの構成要素」についてお話します。

COJには様々なデッキがありますが、特殊なデッキを除けば、
ほとんどは6つの要素の集合体で評価できると、僕は考えています。

それが以下の6つです。

  • 速攻打点力:序盤(本記事では1~3ターン目までを指すことにします)にどれだけ相手のライフを削ることができるかの能力。

カードゲーム用語風に言うならばアグロ性能です。

  • 盤面戦闘力:概ね「横にユニットがたくさん並ぶ」「BPが高い」でイメージはあっています。

正確には「お互いが除去に乏しいデッキ同士で、自然と5対5に並んで殴り合いになったときどれだけ強いか」という能力です。

  • 逆転力:自分の盤面がゼロ、もしくは大きく負けている状況(1対3以上)になっても、場の状態をイーブン、または自分有利にできるかの能力。

カードゲーム用語風に言うならば捲り性能です。

  • 除去力:戦闘以外の方法で、相手のユニットを除去する能力です。

逆転力と比例しやすい能力ですが、自分のマウントを継続する能力にもなるので、分けて考えています。

  • 更地打点力:場がゼロの状態からでも打点が取れる能力です。

別にゼロである必要はないのですが、相手の盤面を突破する性能は加味しないので、ゼロベースが評価しやすいです。
手札から即座に打点につながる行動全般を指すのですが、ざっくり【スピードムーブ】です。

  • 除去耐性:除去に対する耐性です。【秩序の盾】とか【加護】とか。

ユニット破壊時にすぐさま後続を特殊召喚したり、相手のユニットを減らして打点を止めるタイプの効果も、ここに分類します。


どうでしょうか。大体のデッキはこの6要素の組み合わせで表現できる気がしませんか?
この6要素を前提として、次の話に進みましょう。

(要素を完璧に網羅していないことは承知の上です。あくまで大枠です)

6要素の3すくみ

さて、前述した6要素ですが、これらを3つのグループに分けることができます。
そして、それらは概ね3すくみの要素になっているのです。

図にすると、以下のとおりです。

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この中で、種族デッキをつくると自然と重視しがちな要素が「速攻打点力」と「盤面戦闘力」の2つ。
とにかく序盤から攻めていき、毎ターン場を強くして圧倒する闘い方になります。

つまり、「自分が攻める側である」ことを前提にしています。
結構、これ皮肉なのですが、答えは後程。

それに対して、上級者が好み、公式大会などでも使用される所謂「ガチデッキ」ですが、
これらは「逆転力」と「除去力」が高い傾向にあります。
「速攻打点力」と「盤面戦闘力」はあればいいけど、最悪平均レベルでいい、と考える人がほとんどです。

つまり、自分の盤面が崩されることを想定し「自分が受ける側」に回ることを覚悟しています。
不利になることを最初から考えているのです。

これが種族デッキの勝てない大きな要因です。
種族デッキは攻めのことばかり考えていますが、グッドスタッフ系はそれを受けて返すことを想定しています。
そして返されたあと、種族デッキは自分が受けに回ると極端に弱くなるので、そのまま逆転されてしまうのです。


しかし、そんなグッドスタッフ系も苦手とする要素があります。
それが「更地打点力」と「除去耐性」。

除去耐性は言わずもがな、除去したいのに除去できなければ、盤面を返すことはできません。
そして更地打点力があれば、除去されても次のターンに即点を取ることができるため、
少ないライフなら場を無視して押し切ることが可能になります。

また、除去側に、「除去+受けの場をつくる」という2つの行動を要求するため、
俄然、受ける難易度が上がります。

【スピードムーブ】を持ったユニットをただ除去し続けるだけであれば、いつか除去側のライフが尽きるのは自明です。

1ターンで勝負を決められる手札を揃える「ワンショット」と呼ばれるタイプが、
受けのデッキに有利に立ち回れるのはこのためです。

ここまで理解すれば、ゴールはすぐそこです。

種族デッキがとるべき戦略

前述のとおり、ただ盤面をつくって攻めるだけのデッキは弱いことがわかりました。

ではどうすればいいのか。
受ける側の苦手とする要素を取り入れていけばいいのです。

図にするとこんな感じ。

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大抵の弱い種族デッキはA群にあります。
そして惜しい種族デッキはB群。これらは逆転力もあるため、
一見勝てるように見えるのですが、とはいえそこは相手の土俵。
本職とやり合うには結局パワー不足のためいつか抑え込まれます。

そんな種族デッキがとるべきポジションはC群。
ここを狙って調整するのです。


そこで特にオススメなのが「更地打点力」を加えること。
ようは【スピードムーブ】です。

元々種族デッキは攻めが強いので、行動のベクトルがマッチしています。
押し切る力を加えただけ、まったく無理がありません。

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僕のオススメの4枚を載せておきます。
特に一押しは《インサイトストライフ》、騙されたと思って変えてみてください。
これだけ覚えておけば、結構変わりますよ。

ちなみに「除去耐性」をオススメしないのは、幅が広すぎるためです。
ダメージには【秩序の盾】、消滅には【消滅効果耐性】、じゃあ破壊は?呪縛は?
とメタを張り出すと結構キリがありません。

もちろん、環境を読んでのことや、自分のデッキが苦手な部分をピンポイントに抑えるなどは有効なので、
慣れてくれば試していいと思います。

ただし、くれぐれも「更地打点力」を忘れないこと。

サンプルレシピ

文章だけではわかりにくいと思うので、具体的なサンプルレシピを例に説明します。

これが勝てる魔導士デッキ、なんと12/29現在Sデッキです。

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CODE OF JOKER ©SEGA

どうですか?結構強そうですよね。


もしそう思ったなら、あなたの審美眼はなかなか…まずいですね。


価値観を疑ったほうがいいです。


このデッキ、はっきり言ってめっちゃ弱いです。
一応勘違いしてもらえるようにそれなりに組んでいますが、
典型的な「とりあえず種族ユニット突っ込んだ勝ち筋のないデッキ」です。


実際にこのデッキを前述の6要素で評価してみると、こうなります。

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みてのとおり、「逆転力」と「更地打点力」が全然足りません。
「除去耐性」があるように見えますが、【秩序の盾】を付けられるだけ。
現在は《獣王女アタランテ》の流行により、【秩序の盾】は言うほど信頼性がありません。
みんな前提で対策しているから。

《創世竜ティアマト》か《始世姫ジョカ》で一度流されて、『はい負け』が目に浮かびますね。
なんなら《鳳凰》を食らう可能性だってあります。

大抵の「とりあえず種族カードを突っ込みました」デッキはこれで、
受ける側視点からすれば「盤面を一回崩すだけで勝てるカモ」なのです。

そして何故でしょうか。「盤面を崩されないように必死に邪魔するメタカード」はこれでもかと探すのに、
盤面を崩されたあとのことは全然考えていないことが多い。

いや、無理ですよ。崩されないの。さすがに楽観的すぎる。

『いつか崩されても大丈夫だけど、崩すのに苦労してね。その間に5点もらうから。
崩されたあとから3点取るプランは考えてるよ』

とこういうスタンスであるべきなのです。

それを踏まえて、実際に僕が真面目につくった魔導士がこちら。(ハードル上げてしまった…)


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CODE OF JOKER ©SEGA

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オリボはAに下がりましたが、弱点を大幅に改善、一度盤面で負けたくらいでは終わらないデッキに仕上がっています。
意識した点は以下の通り。

  • 盤面が適度に崩れることを良しとし、崩されかけた盤面を《ライブオンステージ》で立て直し、《ラートリー》&《妖精王オベロン》

で押し返すことが可能な構成。

  • 残り3点以下になればオベロンにより更地からでもライフを取りきれるため、詰め性能も向上している。
  • インサイトストライフ》も魅力的だが、ラートリー、マジカルナックル、オベロンといった強カードを使い回すほうが優秀と考え《冥札再臨》に変更。
  • 《リジェネレート・デリュージ》による再展開からの《魔導の書》or《魔法少女マジカルナックル》により、盤面の逆転を可能にした。

実際、完成直後はそこそこ勝てて通算でオーブ1個増えました。

ただし、今は使わないことをオススメします。
理由は明確、S獣とSドラゴンの両方に勝てないからです。

特にあいつ、小学生が効果を考えたようなドラゴン《天竜ヘブンズドラゴン》。
あいつはダメです。大抵の種族デッキはあれ一枚で負けます。
【消滅効果耐性】を無理なく採用できる形が思いつくまで魔導士は寝かせておきます。

種族デッキの強みを活かせ

種族デッキの最大の強みは何といっても「オリボが高い」ことです。
身もふたもないですが、やはりデッキパワーや勝率だけを重視するなら、グッドスタッフのデッキに軍配があがります。

ですが、そのデッキパワー差を埋めるのがオリボ。
かなり勝てるCデッキを横目に、そこそこ勝てるB~Sデッキで差を付けていきましょう。
また、プレイ感がデッキによってガラッと変わるので飽きにくいのも特徴です。

「楽しんで、そこそこ勝って、オーブも稼げる」ランクマッチのソリューションは種族デッキなのです。(盛ってしゃべってます)

余談ですが、12/21~1/3の今期間、Sデッキバブル来てます。
種族デッキは自然と高オリボになりやすいですから、AやS余裕です。今こそオリジナリティで差をつけろ!

種族紹介

最後に付録として、独断で評価した全種族デッキの特徴を紹介します。
今までの話をもとに、その種族が苦手とする要素を強くするか、または強みをさらに磨き、
対応できないパワーにまで洗練させるか、そこはまさに構築するあなたの腕次第です。

それでは今年はこれでお別れです。
しがないブログですが、来年もよろしくお願いいたします。
2018年も、よいエージェントライフを!

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おしまい